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2020年9月、『秘湯温泉を探るツアー』と銘打って目指したのは、 初日に目指したのはトロッコ電車でしか辿り着けない秘湯『黒薙温泉』へ。 今からご紹介する『祖母谷温泉』は更に奥地にあります。 車では行けない温泉地ということで、 『黒薙温泉』及び『祖母谷温泉』へはトロッコ電車を利用します。 宇奈月駅発トロッコ電車の終電【14:56】に乗り遅れると宿には到着できないらしい…。 駐車場は、黒薙温泉旅館と提携している『宇奈月駐車場』へ。 宿に宿泊すると一泊二日の駐車料金は500円で利用でき、 立体駐車場なので夏場の車中も熱くならないので良かったです。 ここからは徒歩でトロッコ電車『宇奈月駅』へ向かいます。 手前にある『宇奈月温泉駅』とは違う駅なのでお間違え無く。 13:11発欅平行きトロッコ電車に乗ることができました。 13両で編成されている客車は3種類の車両があって、 特別客車、リラックス客車、普通客車に分類され 側面に枠や窓のないオープンな普通客車以外は追加料金が必要です。 黒部渓谷沿いを走るトロッコからはトンネルあり鉄橋あり風光明媚な景色ありと 普通の電車では味わえない様々な発見があります。 トンネル内は涼しいけれど車両が発する金属音が反響し騒音が半端なくうるさい。 車両内で室井滋さんの観光案内アナウンスがありますが、 オープン型車両ではその半分ぐらいは聞き取ることが難しいかも。 黒薙駅へは24分で到着します。 黒薙で下車したのは私ひとり、 約600メートルの道のりで約20分歩いたところに 本日の宿『黒薙温泉旅館』があります。 『黒薙温泉旅館』の様子はコチラページにてご覧いただいて、 翌朝8:41黒薙駅発の欅平行きトロッコ電車に乗るべく準備を進めます。 清算を済ませて宿の方にお礼を言って8:10宿を後にしました。 8:25黒薙駅に到着です。 駅員さんも乗客も誰もいない駅舎には初秋の涼しい風が吹いている。 分岐している線路やどこかに続く小さなトンネルを見ながらトロッコを待ちます。 8:41黒薙駅発の欅平行きトロッコ電車出発進行! 始発の電車は乗客も少なくガラガラ状態。 終点欅平駅までは52分間の乗車で、09:32の到着です。 道中、停車はするが下車できない駅があります。 これは発電所や河川を維持管理する方が利用する駅だそう。 『猫又駅』近くにある黒部川第二発電所は見る者を引き付ける。 レトロな白い4階建て鉄筋コンクリートの建物で、建築家『山口文象』が設計したもの。 赤い鉄橋は鉄道橋で、近代日本では2例しかないフィーレンディール橋というらしい。 ウルトラマンの特撮に登場しそうな建造物だがその存在感がすばらしい。 黒薙駅から鐘釣駅を経由して無事に終点『欅平駅』へと到着です。 二階にはレストラン、屋上には展望台などあってなかなか立派な駅です。 トロッコ電車終点の駅とありますが…、 実はまだこの先トロッコ電車は続きがあるそうだ。 ここから竪坑エレベーターを経由して、 山中トンネルで黒四ダムまでトロッコが続いているらしい。 さて、ここからは徒歩にてアクセスを開始します。 歩き始めて間もなく、『奥鐘橋』右手に見えるは黒部川第三発電所ですね。 緩やかな上り坂がこの先ずーっと続きます。 急斜面に敷設された道路は落石が多いらしく、 オレンジ色のヘルメットが無料で貸し出されております。 道路上に岩盤がせり出した『人喰い岩』などあって見所タップリ。 人も喰うけど車も喰います。 っていうか、トロッコでしか来れないこんな山奥に どうしてここに車があんの?裏道があるんちゃうん?? なんて考えている内に『名剣温泉』へと到着です。 名剣温泉は標高640メートルに位置する一軒宿で、 源泉は祖母谷温泉から引き湯され利用されています。 『名剣温泉』の入湯レポートは後ほどアップするということで割愛します。 宿のご主人に伺いました『車が走ってますが、裏道でここまで来れるのですか?』 ご主人『車はトロッコ電車で運んでくるんですよ』な~るほど! 欅平駅からここまで約15分の道のりですが、 名剣温泉で暫しの小休止、ゆっくり湯を堪能します。 元気を取り戻し、祖母谷温泉へ再出発です。 道中、崩れ落ちそうな崖地を補修されている工事の方、 愛想の良いガードマンの方、 橋梁を塗装されているお兄さん、お疲れ様です。 途中、狭くて暗いトンネルがあってチョッと不気味ですが、 空気がヒンヤリしていてとっても気持ち良かったです。 それにしても結構歩いたな~ こげ茶色の大きな鉄橋が見えてきたらゴールは近い。 左手には平屋の建物『祖母谷温泉』ですね。 まずは『祖母谷温泉源泉』を存分に堪能してから。 ここは黒部渓谷の奥地、標高770メートルにある温泉一軒宿、 温泉宿ではなく山小屋という位置付けなので 自家発電の相部屋での利用となるそうだ。 北アルプス北部に位置する山小屋は 白馬岳や唐松岳の登山基地としても利用されているらしい。 まずは呼び鈴のボタンを押して 玄関先でご主人に日帰り入湯料金600円を支払って 玄関左方向へ進めば露天風呂があります。 建物の中は宿泊者以外は立ち入り禁止となっているので注意してください。 河原に向かって階段を降りたところに目指す露天風呂がありました。 それにしても男湯は高台にある休憩処から丸見えですね。 湯船の袂に脱衣場がありますが、チョッと狭いかも。 山奥にある露天風呂がゆえ、仮設的な脱衣場なのは仕方ないのかな? 狭くて暑苦しかったので外の岩の上で脱衣して、 鞄も靴もその辺に放置してそのまま湯船へと向かいます。 露天風呂に使用されているのは祖母谷地獄の源泉が引湯されている。 青白っぽい色から笹濁りのようにも思える湯の色は 太陽の光が反射して美しい海のように目に映ります。 心静かに入湯すれば、チョッと熱めかな。 体感温度で45度以上あると思われる湯船は明瞭な硫黄の香りに包まれる。 奥の小さい湯船はチョッと温めの42度前後と思われた。 源泉温度が80度以上あって、そこに山水で加水ブレンドしているらしく、 それでもわずかなツルスベ感があって秀逸なお湯である。 湯底に黒っぽい湯の華と、浮遊する糸状の白い湯華が舞っていた。 長方形のコンクリ湯船では風情に限界があるが、 源泉かけ流しの露天風呂はヤッパリ気持ち良い。 少し前、祖母谷温泉の源泉地帯で野湯を楽しんだ後なのでチョッピリ物足りないかな。 手元資料によると、 山小屋内部にある内湯は露天風呂と違う別源泉で、 山小屋から湧き出す自家源泉は微妙に泉質が異なるという。 は~っ、今から1時間歩いて欅平駅、 そこからトロッコ電車乗車1時間20分かけて帰ると思うとイヤになってきた。 この山小屋でゆっくり宿泊したくなるが…、 短時間ながら祖母谷温泉を堪能し もと来た道程をのんびり戻るのでした。 おっと、帰りに『鐘釣温泉』へ寄り道を忘れないように。 名剣温泉や宇奈月温泉周辺で宿をお探しの方、 宿に直接予約するよりも じゃらんnetや楽天トラベルを介してする方が お安く泊まれることが多いですよ。↓
一度お試しあれm(_ _)m |
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温泉の場所 | ||||
コメント | 黒部渓谷の奥深くにある祖母谷温泉の一軒宿、豊富な源泉量でかけ流し温泉がたのしめる。 |
温泉の泉質 |
源泉名:祖母谷温泉/泉質:単純硫黄泉(低張性高温泉)/源泉温度81.2度/pH8.2 |
適応性 | 神経痛、筋肉痛、疲労回復、冷え性、打ち身、胃腸病、切り傷、慢性皮ふ病、糖尿病など |
営業時間 |
トロッコ電車営業期間中:毎年4月下旬~11/23頃まで ※黒部峡谷トロッコ電車の運行期間により変更あり。 日帰り入浴時間は11:00~15:00(要確認) |
料金 |
大人600円 小人300円 |
割引情報 | |
入浴施設 |
男女別露天風呂各1 |
備品等 | 洗面器 |
連絡先 |
〒938 富山県黒部市宇奈月町黒部奥山国有林祖母谷 山小屋 祖母谷温泉 Tel.0765-62-1038 |
アクセス | 電車:宇奈月駅からトロッコ電車乗車約90分、欅平駅から徒歩約50分 車:北陸自動車道黒部ICより宇奈月駅まで車で約20分。 |
駐車場 | 宇奈月温泉に有料駐車場あり |
お気に入り度 | |
塩素消毒臭度 | 012345(かけ流し) |
公式HP | 黒部渓谷鉄道の公式HP(祖母谷温泉の紹介ページあり) |
温泉情報 | |
入湯日付 | 2020年9月3日(水)晴れ |
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