大韓民国 仁川月尾嶋 潮湯
これは珍しい絵葉書です。
現在の大韓民国仁川広域市中区には『月尾島』という地名が残るが、
ここには昔、半月の尾びれのような形状の島があったそうです。
1920年代、開発のためなのか島と陸地の海は埋め立てられ
現在その名残は地名のみとなっている。
1920年代といえば日本が統治していた時代とあって、
この島は日本人向けの遊園地や別荘地、
海水プール場など行楽地としての開発が進められたそうだ。
その中の施設にこの絵葉書の『潮湯』も建設されたらしい。
潮湯とは、海水を温めて入浴する温浴施設で、
冬の寒い時期には重宝したのでしょうか。
海水を沸かしたお風呂は私も入浴経験があるが、
潮の香りがあたりを包み込み
意外にも気持ち良かったことが思い出される。
絵葉書をよく観てみると、
今では珍しい縁が二段になっている湯船や
湯船中心にあるゴージャスな噴水が目を引きます。
白いタイルが貼られた壁際には
当時としては珍しいシャワーも設けられ
モダンな設備も設置され当時としては斬新な
入浴施設だったことをうかがい知ることができる。
昭和25年に勃発した朝鮮戦争において
この月尾島周辺は砲撃を受けたということで
当時の面影は現在ではその残片的なモノしか存在しないかもしれない。
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