温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】
(ゆのつおんせん やくしゆ)



温泉奉行所島根県の温泉>温泉津温泉 薬師湯

山陰温泉めぐり一人旅も今日が2日目。
神々のふるさとは深山幽谷、
訪れる温泉は神秘的、出会う人々はみなとても親切です。

緑深き山々を北へ北へと進路をたどれば日本海に突き当たります。
本日は、その日本海に面した有名温泉地『温泉津温泉』へ
のんびり湯めぐり夢気分♪

島根県の有名な温泉津温泉が開湯したのは
今から1300年以上も昔という歴史ある温泉街は、
入り組んだリアス式海岸の深い入り江の奥にある港町にあり、
石見銀山が栄えた戦国時代や江戸期においては
銀の積出港として賑わいを見せていたのでしょうか。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

温泉街を形成する昔ながらの狭い街道筋には
新しい建物や過度にリフォームされた建屋などなく
完全に鄙びきった趣きある民家や旅館が軒を連ねています。

さて、この温泉街にはどんな“いで湯”が待ち受けるのかお楽しみ。
港に近い場所に観光駐車場があるのでソチラへ駐車します。
温泉まで少し遠いが散策がてら湯の街をそぞろ歩きます。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

古民家やレトロな商店、神社仏閣が交錯する街並みは
古絵葉書に登場するかのような光景にウットリ。
その反面、よそ者を寄せ付けない集落のような雰囲気もなくはないが
温泉目指して通りを闊歩します。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

この夏の熱い日差しの中を歩くこと約10分、
ひときわ目を引く洋館風建物『薬師湯』へと到着です。
ここはあの日本温泉協会が認定した最高レベル『オール5』温泉として紹介され
その名を天下に知らしめた有名温泉ですね。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

外観が洋館なのに入り口は和風の引き戸は若干違和感ありですが、
ガラッと戸を開け入場します。
中はとても控えめな冷房運転中。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

履物を脱ぎ下足箱へ収めます。
番台の女性スタッフに入湯料金を支払うと、
温泉の入湯方法を細かく教えていただいた。

まずは…、
脱衣場にあるアルカリイオン水をタップリ飲んでからお風呂場へ。
熱いお湯ですが、念入りにかけ湯をすれば入れますよ。
のぼせないように注意してくださいね。
…こんな内容だったと思います。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

一通りの説明を終えた後、脱衣場へ向います。
木目がきれいな床板とクリーム色に塗られた壁にたくさんの掲示物。
壁の一部がすりガラスとなっているため
向こう側を歩く人影が写ってチョット気になります。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

アンティーク銭湯ともいえる脱衣箱が雰囲気を醸し出し、
調度品などもレトロでまさにノスタルジック空間がここにあります。
浴室入り口右側には説明にあったアルカリイオン水装置?
これをタップリ飲んで期待の浴室へ。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

内湯の引き戸を開けると、
チョコレートを溶かし流したかのような赤茶色い床に
楕円形の湯船がひとつ湯気を立ち昇らせ湯が溢れ出している。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

浴室に足を踏み入れるのを躊躇するほどに広がるチョコレートの床?
いや違う、温泉からの析出物が堆積した床はとても硬く、
つるっとしたところもあれば千枚田のようにゴツゴツしたところもある。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

浴室内は温泉からの湯気に満たされ少し蒸し暑いが、
早速湯船の湯を桶で掬って身体を清めます。
思っていたほどに温度も高くなく湯船に浸かります。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

湯口から注がれる湯は無色透明ですが、
空気に触れると黄土色に変化する鉄系の温泉だろうか。
飲泉すると塩味、鉄味、わずかな炭酸、カルシウムの粉っぽさまで感じる複雑さ。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

湯船の湯は実測温度44.2度、注ぎこまれる湯は46.7度と
想像していた激熱温泉とは程遠く、
濃厚な温泉成分により実際に感じる熱さもやわらぐ良泉だ。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

湯船の底からは沈んだ白っぽい湯華が舞い上がり、
湯船と床を覆いつくす驚異の析出物はまさにホンモノ温泉の証し。
私の下手な筆舌では言い表せない濃密温泉に身体はすでにのぼせ気味。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

湯船から出て窓越しに見える景色を望んでみると、
急傾斜の崖下に陶器を焼く際、窯の中で使用されるサヤのその上に
赤い実をたわわに付けた万両が心和ませてくれた。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

カランの水を浴びてクールダウンしたり、
脱衣場のイオン水で水分補修したりを繰り返し
幾度となく薬師湯を存分に堪能させていただいた。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

湯上り後、湯に浸かりすぎたせいかまったく汗が引かない。
二階にある扇風機を独り占めにして身体を冷ましていると
受付にいた女性がやさしく声をかけてくれた。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

『三階にはホットコーヒーですが無料でサービスしています』
暑い時には熱いものを頂く、ということで
せっかく声をかけていただいたのでコーヒーを頂くことにします。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

三階は屋上テラスとなっていて温泉街を見下ろすことができる。
しかし、屋外のテラスでは夏の直射日光が当たりまくりで、
温泉浴を存分に堪能したあとの日光浴はさすがに堪えます。
でもね、こちらから望む景色は通りを歩いてみる景色とかなり違います。

続く屋根屋根のカワラは色ムラのある赤色で
誰が名付けたか『島根のフィレンツェ』その呼び名が
なぜだかピッタリ当て嵌まる。
(※フィレンツェはイタリア共和国中部にある都市の名)

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

紙コップのコーヒーを握りしめ
やっぱり二階の扇風機を再び独り占め。
改めて二階の休憩処を見てみれば神戸の異人館のような佇まい。

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

アンティーク風な調度品もこの建物によく似合い
『島根のフィレンツェ』を借景にカフェタイムを満喫します。
奥には有料休憩所があるが誰かが使ってるようです。

ウソやん〜、ホンマにこれで350円!?
それもほぼ貸し切り状態で温泉が楽しめてコーヒーまで飲めてしまうのは奇跡の価格。
これでまたスーパー銭湯には行けなくなってしまうじゃぁないですか。

それにしても利用者が少なすぎる。
平日の昼間ということもあるが…、
『どうしたんですか?日本人』
『古き良き日本の文化を忘れてしまったんですか??』

おっと、ゆっくりし過ぎて湯めぐりするのを忘れてるっ。
さて次は同じ温泉津温泉にある共同浴場『元湯』へと向います。
帰り道にコチラ薬師湯隣にある『震湯カフェ内蔵丞(くらのじょう)』で
ランチも頂きましたので後ほどご紹介させていただきますね。
お楽しみに!

温泉津温泉 薬師湯【温泉奉行所】

温泉津温泉周辺でお泊りをお考えの方へ。
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温泉の場所 温泉津温泉 薬師湯の地図【温泉奉行所】
温泉津温泉 薬師湯の地図【温泉奉行所】


コメント 日本温泉協会が満点評価するいわゆるオール5温泉は、ノスタルジックな空間に完全かけ流しの濃厚温泉がすばらしい。
温泉の泉質

泉質:ナトリウム・カルシウム一塩化物泉(等張性中性高温泉)
泉温45.8℃/ラドン含有量:10.5×10-20Ci/kg(2.88 M・E/kg)

適応性 糖尿病を含む生活習慣病、神経痛、リウマチや関節炎、筋肉痛、五十肩、運動マヒ、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器、痔疾、冷え性、病後の回復、疲労回復、健康増進、切り傷、火傷、慢性皮膚病、虚弱児童、婦人病等
営業時間
06:30〜21:00(土日祝)
08:30〜21:00(月から金)
年末年始の営業は要確認
料金
一泊二食 8500円〜(1日1組限定)
大人 350円小学生以下200円乳幼児(0〜1歳未満)無料
貸切風呂40分大人650円小学生以下300円乳幼児(0〜1歳未満)無料
割引情報
入浴施設
貸切内風呂1と男女別内湯1
備品等 シャンプーなどなし、サウナなし

連絡先

〒699-2501
島根県大田市温泉津町温泉津
TEL:0855-65-4894 
FAX:0855-65-3728
アクセス 公共機関:JR山陰本線 温泉津駅からタクシー5分、徒歩20分
車:山陰道江津ICより約20キロ
駐車場 20台あり(無料)
お気に入り度
塩素消毒臭度  012345 源泉かけ流し
公式HP 温泉津温泉薬師湯HP
温泉情報
入湯日付 2014年7月30日(水)晴れ


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