平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】
(へいじょうきゅうおんせん かんぽのやどなら)



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西暦710年に都が奈良平城京へ移って今年で1300年目の節目の年。
ここ奈良県にある平城京跡では、平城遷都1300年記念祭が模様され、
市内はたくさんの観光客で賑わっている。

そんなイベントに興味を持たない私は、
最近解体修理を終えた唐招提寺へ拝観に出かけた。

秋晴れの古都奈良、今から1300年前、
雅な雰囲気漂う真新しい碁盤の目に,
我々の先祖は中国の都を模範に築いた平城京。
果たしてどんな思いでそのときを迎えたのか?
古代ロマンに思いを馳せるのもたまにはいいかもしれない。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

平成の大修理を終えた唐招提寺を見た瞬間、
『これは唐招提寺ではなくなったな。』と頭の中をよぎる。
屋根瓦は一部を除き現代の真っ黒な瓦に葺き替えられ往時の趣がなくなった。
以前のモザイクのような古風で趣のある古都奈良のお寺ではなくなっているのだ。

以前の屋根瓦は、
黒や白、赤茶色いものまで様々な色合いの瓦が乗っていたが、
それは創建以来1300年間風雪に耐えた証拠。
そんな天平瓦がとても深い味わいを醸し出していたのだ。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

これも時代の流れなのか?
後の世にこの文化財を残すため?
文句を言っても仕方ないので唐招提寺を後にし、
本日の目的地「平城宮温泉」を目指して車を走らせる。

唐招提寺から北へ車で5分ほど走ったところにある
「かんぽの宿 奈良」にその温泉があるのだ。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

平城遷都1300年イベント会場のすぐ西側に、
チョット古臭い長細な鉄筋コンクリート造の施設が見えてくる。
日曜日の夕方、イベント帰りのお客で混んでいるかと思いきや、
意外とお客も少なくのんびり温泉を楽しめそうだ。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

フロントで入湯料金大人600円を支払い、
売店やゲームセンターのある通路を抜け左奥にある浴室へ向かいます。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

公共の宿的な内装で脱衣場も金属製鍵付きロッカーが冷たく並べられ、
鄙びた感じは微塵も感じられないが、
ここは温泉に期待して浴室へと進みます。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

浴室の引き戸を開けて中に一歩足を踏み入れると、
やわらかい重曹系の香りが漂ってきた。
目の前には湯舟が2つ、中央の湯舟からは大量の湯がかけ流され、
その湯道は赤茶く変色して鉄分が多く含有していることを示していた。

体を軽く洗い流し、湯舟に浸かります。
入湯した瞬間、アルカリ性によるつるつる感をわずかに感じるがキリっとした湯。
鉄気はほとんど感じることなく重曹の香りのみが優しく身体を包み込む。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

湯は確かに循環加温式の湯舟だが、
赤茶の細かな湯の花と白い細長い湯の花の舞ったかなり上質な温泉と感じられた。
実測温度41.2度と適温の湯だが短時間で身体の芯まで暖まる。

循環式の湯は通常消毒のための塩素が添加されているが、
コチラの温泉はかなりの低濃度。
そんなイヤな塩素臭もほとんど感じることなく快適に温泉を堪能できた。
右となりの湯舟は白湯使用のただのお湯だが、
たぶん地下水使用だと思った。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

続いて、ガラス窓越しにある露天風呂へと場所を変えます。
岩風呂の雰囲気ある露天風呂はロケーションこそ全くないが、
コチラの湯舟もかなりのオーバーフローで循環式湯舟であることを忘れさせてくれる。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

湯の温度は実測43.7度と関西ではかなり熱めの湯。
結構な熱さなので他の入湯客は寄りつかず私一人でこの温泉を堪能することができた。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

隅っこには陶器製の丸い湯舟もあって、
秋の空を仰ぎ見ながらの入湯は至極快適な湯舟である。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

その陶器風呂に注がれる湯口を観察すると、
2本のパイプから湯が供給されていることが分かる。
それぞれを口に含んでみると、
右はだたのお湯だけど左は濃厚な温泉であることが分かる。
その濃度と言えば湯舟の湯とは別物でかなり濃厚な塩基が感じられた。

ちょうどそこに残留塩素を測定にきたスタッフさんに温泉のことを伺うと、
源泉に50%の水を加水して湯舟に注がれているそうだ。
あふれた湯はすべてかけ流され一部は循環だと言うが、
それにしてもお湯はかなり新鮮なものと体感できるすばらしい温泉であった。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

館内にはごろ寝スペースはないけれど、
ロビーのソファーでのんびり寛げる。
奈良県のお土産品も充実した公共の宿での入浴もたまにはいいものだ。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

評価について、
公共の宿は温泉風情に欠ける残念な施設だが、
ところがコチラ温泉、スペック以上の浴感に満足です。
湯舟から大量にあふれ出す湯を見ているだけで
かなり癒される秀逸な温泉だと感じた。

平城宮温泉 かんぽの宿奈良【温泉奉行所】

4つ星の評価にしようかとも考えたが、
ここは冷静に3つ星の評価とさせていただきます。

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温泉の場所 平城宮温泉 かんぽの宿奈良の地図
平城宮温泉 かんぽの宿奈良の地図


コメント 平城遷都1300年イベント会場の西側にある本格的温泉。
温泉の泉質

ナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温泉)/源泉温度38.5/pH7.5

適応性 神経痛、筋肉痛など
営業時間
土日祝日は09:00〜11時00分?16時(入浴受付は15時30分まで)
18時?20時(入浴受付は19時30分まで)
料金
大人平日510円(12歳以上)
小学生360円
※土曜・日曜・祝日、5月3日?4日、8月13日?15日、12月31日?1月3日は、600円(12歳以上)
入浴施設
男女別内湯1で湯舟が2、男女別露天風呂1で湯舟が2、サウナなし
備品等 ボディソープ、リンス、シャンプー、ドライヤー

連絡先

630-8002
奈良市二条町3−9−1
TEL0742−33−2351
お気に入り度
割引情報
駐車場 あり、無料
アクセス 車:西名阪自動車道郡山ICから国道24号線で約10km(約20分)。第2阪奈道路宝来ICから約3km(約6分)。京奈和自動車道木津ICから約5km(約10分)
電車:近鉄大和西大寺駅から徒歩約1km(約15分)、車で約1km(約3分)。JR奈良線奈良駅から車で約4.6km(約15分)
塩素消毒臭度  012345
公式HP かんぽの湯奈良のHP
温泉情報
入湯日付 2010年9月26日(日)晴れ


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