温泉の塩素消毒臭度について【温泉奉行所】



銭湯や温泉施設などの公衆浴場は、

公衆浴場法という法律によって管理が義務付けられている。

その法律には、

循環される湯船の湯は塩素によって滅菌するように謳われ、

その残留塩素濃度は1ppm以下で0.2ppm〜0.4ppmの範囲で

保たれることが望ましいとされている。



しかし、

全国の循環湯使用の浴場ではさまざまな管理方法があって

一概にその示された塩素濃度では管理できていないようだ。

そこで私は、

今までの経験を生かして

その湯舟の残留塩素濃度を肌で感じ取り、

012345の6段階で表示しています。




源泉を完全に掛け流しで利用しているため、
湯舟からは全く塩素の臭いは感じない。
温泉の柔らかなアロマを感じられるすばらしい温泉だ。




塩素濃度はおそらく0.2ppm前後で管理されていて、
湯舟からはほんのわずかだが塩素の匂いがする。
でも、気にならない程度で温泉の香りもしっかりと感じ取れる。





塩素濃度はおそらく0.5ppm前後で管理されていて、
湯舟からは塩素のにおいを感じるが、
まだ許容範囲内です。
都会で供給される水道水の残留塩素濃度がこの程度です。




塩素濃度はおそらく1ppm前後で管理されていて、
温泉の香りは完全に失われている。
重曹泉などはその塩素と反応して特異な臭いを放っている。
ゆっくり温泉には浸かれない濃度になっている。




塩素濃度はおそらく1〜3ppm位で管理されていて、
その塩素臭は浴室内を強烈に漂っている。
まるで温水プールにでも入っているような錯覚に陥る。
すばらしい泉質の温泉でもこの塩素濃度では幻滅だ。




塩素濃度はおそらく3ppm以上で、
その塩素臭で頭痛や吐き気、めまい、のどの痛みを感じるかも?
塩素はお肌を酸化する作用があるので、
女性の方は早々に湯舟から脱出しましょう。

これほど強い残留塩素濃度は
次亜塩素酸ソーダを注入す薬注ポンプが
故障している可能性があります。
すぐに湯から出て従業員に通報しましょう!?



詳しく知りたい方は↓をお読みください。

【高濃度に注入された次亜塩素酸ソーダの弊害について】


入湯者の体から出る汗・尿・皮脂・唾液のような溶解性有機化合物や窒素化合物は、
通常の濾過では除去できません。
これらの汚濁物は塩素と反応して塩素化し、
悪臭を発し目に刺激を与える物質(クロラミン・トリハロメタン等)となり、
遊泳環境を著しく悪化させます。



これらの有害な塩素化合物は水中だけでなく、
浴室内の空気中にも相当量が発生しており、
入湯者の健康を損ねています。

刺激性物質のクロラミン類は反応過程で塩化水素ガスを発生させ、
それが水に溶解して塩酸となります。

蒸発した塩酸ガス(HCl)は、
浴室の天井や壁面の塗装と下地のコンクリートの間に入り込み、
蒸発した水蒸気に溶解し塩酸となって塗装を剥離させ、
コンクリート面を荒らします。
このことは温泉施設の施設管理者は数多く経験しており、
頭の痛い問題となっています。

 風呂の水の透明度を悪くする原因には意外にも
バクテリアの繁殖が大きな比重を占めています。
塩素だけに頼る殺菌では雑菌が繁殖します。
増殖したバクテリアもいずれ死亡しますが、
換水率の悪いプールや温泉では、このバクテリアの死骸が蓄積して、
水の透明度を悪くします。

 トリハロメタン(THM)は有機化合物と
ハロゲン(F、Cl、Br、I)の化合物の総称で、
自然界にもわずかには存在します。
しかしあるデーターによると、
浴室で発見されるTHMはほとんど塩素系のものです。

風呂のお湯には消毒のために多量の塩素が注入されているので、
これと有機性汚濁物が反応して塩素系THMができたのです。
温泉や風呂も条件
は同じです。

水は間違って飲んでも量はわずかですが、
空気が体内に入るのを避けることはできません。
対象のTHM量は水道水と市街地大気におけるものです。

これによると浴室内のTHM濃度は、
大気中の50〜100倍と言う恐ろしい値になっています。
これではせっかく健康とリラックスを求め温泉に行っても、
逆に目を痛め健康を害することになりかねません。

参考サイト

このようは温泉施設ははっきりいって水質管理失格です。
よく法律に照らし合わせて浴場維持管理を実施してください。







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