(すがたにおんせん)
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NHK大河ドラマにおいて 滋賀県湖北地方は戦国時代の舞台として登場する歴史深い地。 その昔、戦国武将が天下統一を夢に見て幾多の合戦が繰り広げられた。 そんな歴史の痕跡を求めて各地からたくさんの歴史ファンや研究家らは この近江の地を目指して戦国の世に思いを馳せている。 現代人が思い浮かべる戦国の世は想像を絶する血生臭い混沌とした世の中に違いない。 杜甫(とほ)の詩で『国破れて山河あり、城春にして草木深し…』 まさにこの詩が頭に思い浮かばれるような湖北の地。 本日訪れたのは、 浅井長政の居城として有名な小谷城址の麓に湧く須賀谷温泉。 ここは浅井長政や 織田信長の妹であるお市の方らが入湯といわれる温泉というが…。 いずれにせよ歴史深いこの湖北に湧き出す温泉としてわずかばかりの期待を胸に向かいます 滋賀県は良質温泉の少ない温泉貧困地だが こちら須賀谷温泉は源泉かけ流しを謳い文句に 宣伝している滋賀では数少ない温泉地である。 秘湯感を感じる温泉名称や裏山に小谷城址があることからも かなり以前からとても気になる隠し湯的な温泉だという認識だ。 情景は滋賀県最高峰で日本百名山のひとつである伊吹山を背景に 低い山がたくさんの連なりを見せ、 平地には少しの民家と水田が続くいわゆる田舎の風景が続いています。 国道から谷筋の道へ一本外れたところにその須賀谷温泉はあります。 ![]() 何もない山間にまだ新しさを感じさせる中規模旅館が私たちを迎えてくれた。 都会の喧騒を微塵も感じさせない静寂な周辺環境と山の新鮮な空気は 普段の追われるような生活を送る温泉サムライにとっては最高の煎じ薬となる。 ロビー中央には金襴豪華な着物が飾られ 戦国時代の姫君たちを連想させてくれる。 受付で日帰り入浴料金大人1000円を支払って 通路左奥、突き当たりにある浴室へと向います。 ![]() 旅館らしいゆとりある空間や箱庭的の趣ある中庭も愉しめる館内は 日帰り入浴だということを完全に忘却し どこか遠くに旅行へ来たかのような気分にさせてくれた。 ![]() 暖簾をくぐったところで靴を脱ぎ脱衣場へと進みます。 決して大きくない脱衣場ではあるが鍵の掛かるロッカーと 宿泊者が手軽に利用できる脱衣かごも用意され 清潔感もあってアメニティーなども充実している。 ![]() ロッカーは100円硬貨の要らないタイプなので小銭の用意は不要だ。 空調の良く効いているとても快適な脱衣場で 入浴準備を整え内湯の引き戸を開けます。 ![]() 木調の内装で大理石が貼り込まれた湯船は全体的にシックに落ち着いた浴室空間。 大小大きさの異なる長方形の湯船が二つ、湯の色を変えて迎えてくれる。 照明の落とされた内湯ということで湯の色などはっきり確認できないが、 『秘湯』と掲げられた小さな湯船は透明感のある湯で満たされている。 先ずはこちらから入湯することに。 ![]() 湯船の縁からはとてもわずかではあるが湯が溢れ出している。 とは言っても循環加温式を併用している湯船だということはすぐに分かります。 湯の色は若干濁りがあって細かな湯の花も舞っていることから ろ過器は通過していないことに気付きます。 湯船に注がれている湯は一段上の混合水槽内で熱く沸かされた源泉と 別のパイプから供給される水が混合加水され湯船に透明な湯が注がれる。 湯に浸かるとわずかばかりのキシキシ感が肌を通して感じ取れるが それ以外の特徴は特段感じることはなかった。 実測温度40.2度の湯から発せられる匂いが若干気になった。 温泉由来成分からの泥の匂いなのか、滅菌不足による湯の腐敗臭なのか、 どちらか判定できないが、イヤな匂いが頭の中で疑問符となって飛び交っている。 あまりよろしくない匂いに隣の茶色い湯船に移ります。 ![]() 「お市の方」も入浴したと伝承される赤茶けた湯は、 透明な源泉が時間の経過と共に鉄分が酸化して有馬温泉のような色合いに呈するのだという。 しかし、入湯すると分かるが有馬温泉のような力強さはあまり感じられず、 ただ単に茶色く濁ったお湯だという風に感じられた。 ![]() 湯船は先ほどと同様、循環加温式で濾過器なしの加水ありで少しのかけ流し併用。 湯の温度は実測41.9℃で茶色い細かな湯の花が舞っていてそれなりに温泉が楽しめた。 冷鉱泉なのでかけ流しには限界というものを感じさせられるが、 消毒臭があまり感じられないのはせめてもの救いかもしれない。 ![]() 内湯を堪能したあとは奥行きのある森林に面した露天風呂へと向かいます。 植林された針葉樹を背景にグルリを黒壁に包まれた岩風呂で、 雨が降っても東屋がある露天風呂はゆっくり湯浴みができそうです。 ![]() 黒壁でできた塀の一部が崩れ落ちたように設計された趣向は、 近くにある小谷城が落城したことをイメージさせる演出か? ![]() 露天岩風呂に満たされた湯は透明感があって消毒臭も感じることなく、 湯船の縁からは内湯同様わずかなかけ流しが確認できる。 ![]() 実測温度は41.8℃、山のフレッシュな空気の元、 森林浴と温泉浴を交互に繰り返せば日頃の疲れもリセットできそうだ。 数百年もの悠久の時を経て戦国時代に思いを馳せるもよし、 この湯で英気を養い現代の厳しい時代を乗り切る策を練るもよし。 ![]() (須賀谷長寿そば850円) 私は空腹だったのでランチのメニューを脳裏に思い描き、 のんびり湯浴みさせていただいた。 旅館内では簡単な食事もとることができる食堂があるが、 ゆっくりゴロ寝できるようなスペースはありませんでした。 ![]() 評価について 温泉貧困地の滋賀県において有色(色付いた)温泉は稀少である。 が、見た目の重厚感ある湯に対し、 サッパリした力の弱い浴感にかなりのギャップを感じます。 ![]() 秘湯感を感じさせる須賀谷温泉ではあるが、 泉質的にあまり過度な期待は不要だと思う。 地域の温泉事情を考えると3つ星評価は妥当なところだろう。 ![]() ここまで読んで頂いた皆様にだけお伝えします。 コチラの旅館へお泊りをご検討されている方は じゃらんにおいて無料で空室確認ができる機能がお勧め。 煩わしい電話での問い合わせは気が引けるあなたにお勧め。 宿泊料金も正規料金よりお安く泊まれる特典も掲載されるなど 私はいつも確認してから宿泊予約しています。 時には楽天トラベル【須賀谷温泉】においても格安プランや 高還元ポイントがゲットできるのであわせてチェックしましょう。 コチラも空室状況もWeb上で瞬時にわかる優れもの。 おためしあれ。 |
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温泉の場所 | ![]() |
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コメント | 赤く色付く温泉だが泉質や浴感はサッパリしている。 |
温泉の泉質 |
温泉法規格該当鉱泉(鉱泉該当成分:総鉄イオン) |
適応性 | 神経痛・筋肉痛・肩こり・冷え性・胃腸病・アトピー・病後の治療・疲労回復 |
営業時間 |
日帰り入浴のお客様は11:00から21:00まで 宿泊のお客様 は5:00から0:00まで |
料金 |
日帰り入浴大人1000円 宿泊13800円から(じゃらん最安価格)(楽天トラベル) |
割引情報 | |
入浴施設 |
男女別内湯各1、露天風呂各1、サウナなし |
備品等 | シャンプー、リンス、ボディーソープ、ドライヤー、タオル有料200円 |
連絡先 |
〒526-0277 滋賀県長浜市須賀谷町36番地 TEL 0749-74-2235 FAX 0749-74-0470 |
アクセス | 電車:JR河毛駅下車、送迎あり。 車:北陸自動車道長浜ICから約20分 |
駐車場 | あり、無料 |
お気に入り度 | ![]() ![]() ![]() |
塩素消毒臭度 | 012345 |
公式HP | 須賀谷温泉のHP |
温泉情報 | |
入湯日付 | 2012年8月30日(金)晴れ |
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