湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】
(ゆのみねおんせん りょかんあづまや)



温泉奉行所和歌山県の温泉>湯の峰温泉 つぼ湯

日本三大古湯に数えられる白浜、有馬、道後をも凌ぐ
歴史を持つといわれる和歌山県『湯の峰温泉』は
2004年7月にユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の
一部として登録された折り紙付きの温泉地だ。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

有名温泉地ほど俗化してしまって本来の温泉地が持つ独特の雰囲気を
台無しにしてしまうことが多いが、
コチラ湯の峰温泉はこの平成の世において珍しく
その古風な趣を漂わせたいわば通向けの温泉地を呈している。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

そんな中でもひときわ目を引くのが
川の真ん中に建つ小屋の中にある「つぼ湯」
平安時代の頃から熊野詣での湯垢離場(ゆごりば)として
往時の人々が利用されたという歴史ある湯船がここにあります。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

利用は時間制の貸し切り30分でその料金大人750円。
とても小さな湯壺なので二人以下で入湯するのがおすすめです。
料金の支払いは川下にある共同浴場で券売機において入湯券を購入し、
窓口の方に渡せば小さな番号札と入湯に関するルールを教えてくれる。

一回の入湯時間は30分以内に終わらせること。
手渡した番号札は入り口横に掛けて下さい。
湯の温度が熱くなっているので必ず確認し、熱い場合は加水して適温にすること。
二カ所ある共同浴場の内、一カ所は無料で利用できます。
などなど。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

共同浴場から石畳がきれいな川の右岸の小道を進むとつぼ湯の湯小屋に到着です。
湯小屋のそばを通る古道は世界遺産の熊野古道で、
その先に熊野本宮があるのだろうか。
人気のつぼ湯は本日、
幸いにも待ち時間なしで入湯することができました。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

履き物を湯小屋の入り口で脱いで木の扉を開くと、
薄暗い趣のある空間に青白く見える湯を湛えた湯壺が眼下に見えている。
石段を数段下りたところは自然の岩盤をそのまま利用した野手溢れるもの。
木製のスノコや脱衣かごが置かれた簡素な脱衣場はつぼ湯のすぐとなりにあります。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

近代的なものといえば、掛時計、電灯、
壁を開閉するためのワイヤー巻き上げ機ぐらいで
かなり昔にタイムスリップしたような湯小屋の空間だ。
気になる湯船はおそらく自然の岩窟に湧き出した温泉が満たされたという印象で、
陽の光の差し込む方向によって様々な色合いが楽しめるという。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

一日七色に変化するといわれるが本日のこの時間
淡い青みがかった様に見受けられ幻想的。
縦に広い空間を持つ湯小屋内は、
火薬の匂いに似た硫黄の香りに包まれ気分を盛り上げてくれる。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

すでに湯が溢れているコチラの湯壺、
熱いといわれる湯の実測温度は46.3度とこのまま入湯可能温度なので
水を埋めることなくそのまま入湯します。

チョット深めの湯壺の底は大きめの玉砂利なのか自然石かゴロゴロしていて心地よい。
熱めの泉温だがその熱さは白湯のような差し込むような熱さではなく気持ちよい。
硫黄成分の力強さと重曹が持つ柔らかい浴感が絶妙のハーモニーで
日頃のストレスや俗世間からしばし解き放たれた気分を味わえる。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】
(湯壷奥を撮影した画像)

湯壺の構造はどうなっているのか探ってみることにした。
洞窟状の湯壺は川の上流方向に向かって横に延びており、
その奥深くから源泉が湧き出すように思われるが、
短い足を必死で突っ込んでみても突き当たらず不気味なので断念した。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

湯に加水するための蛇口は大小二カ所あってどちらも勢いよく水が出る。
熱くなり過ぎた湯壺を素早く適温にできるよう工夫されていた。
水を入れずに放置すれば70度、80度と自然に昇温すると受付の方に教えてもらった。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

周囲を見渡せば簡素な木の壁で囲まれています。
壁の一部は手動のワイヤー巻き上げ機を使って開放できそうだが、
特別な理由がない限りは開けることができないのでしょうか。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

静かにこの湯に身を委ねていると、
隣を流れる川のせせらぎや歩道を歩く観光客の話し声、
道を走る車の音までもが風流に聞こえてくるのはこのつぼ湯が持つ神秘さ由縁のモノか。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

『小栗判官物語』を読んだり湯壺を出たり浸かったりを繰り返し、
加水して温度を変えてみたりと試しているうちに
貸し切り時間の30分はあっという間に経過してしまう。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

都会での暑い夏を忘却してくれる湯の峰温泉は谷間にある小さな温泉場。
夕暮れ時ともなると涼風が心地よく吹き、
疲弊しきった身体にはコチラの温泉と山々の澄んだ空気が染み渡り
ひとときの至福の時間を堪能することができた。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

つぼ湯の奥深くには何があるのか考えてみた。
悠久の時を超え現代に伝えた湯壷の最奥には
きっと神々が宿る聖なる場所があるのだろう。

湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

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湯の峰温泉 つぼ湯【温泉奉行所】

昭和初期以前の湯の峰温泉『つぼ湯』をご覧になりたい温泉通のあなたは
【温泉資料館】湯の峰温泉つぼ湯のページもあわせてご覧くださいね。

評価について、

岩窟から湧き出した源泉が完全かけ流しで愉しめるこちらつぼ湯は、
旅館で感じるツンとした硫黄の刺激臭は少なく
柔らかい火薬に似た硫黄の香りに包まれる。

重曹由来のツルツル感をはじめ塩分も含まれる温泉で体は芯から温まり、
古来から受け継がれるつぼ湯の雰囲気は言葉や文字では現せない何かを感じます。
これぞ神々が宿る温泉のみなぎるパワーか。。

みなさまここは実際に訪れてコチラの温泉へ入湯することをお勧めします。
評価は文句なしの5つ星の評価です。


温泉の場所 湯の峰温泉 つぼ湯地図【温泉奉行所】
湯の峰温泉 つぼ湯地図【温泉奉行所】


コメント 湯壷の中から湧き出るつぼ湯は神々が宿る温泉だ。
温泉の泉質

源泉名:光明湯
泉質:含硫黄−ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉(重曹硫化水素泉)/源泉温度92℃/pH7.3

適応性 リウマチ性疾患・皮膚病・神経痛・慢性婦人科疾患・糖尿病など
営業時間
つぼ湯利用時間6:00〜21:30
定休日:無休
※雨天時に川の増水やお湯の混濁の為休あり
料金
30分貸し切り料金
大人750円
子供450円(12歳未満)
2つある共同浴場の内、1つは無料で利用できる。
割引情報
入浴施設 湯壷1
備品等 桶、腰掛、脱衣かご
※石鹸等使用禁止

連絡先

〒647-1732
和歌山県田辺市本宮町湯の峰122
TEL0735-42-0012

アクセス 公共機関:JR紀伊田辺駅 ⇒ 龍神バス ⇒ 湯の峰温泉(約100分)
     JR新宮駅 ⇒ 熊野交通バス・奈良交通バス ⇒ 湯の峰温泉(約70分)

自家用車:南紀田辺IC約60km(約70分)
駐車場 100台、無料
お気に入り度
塩素消毒臭度  012345
公式HP 熊野本宮観光協会のHP
温泉情報
入湯日付 2012年8月6日(月)曇り


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