十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】
(とつかわおんせん いおりのゆ)




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2011年に発生した台風12号の影響で甚大な自然災害を受けた十津川村は
2012年8月現在、緑深い山の斜面は無残にもえぐられた様に崩れ
今も生々しく目に映ります。

被害を受けた国道はバイパスが整備され安全に通行できるようになっているが、
災害によって失われた尊い人命は残念ながら帰って来ない。

十津川村における観光の目玉は『十津川温泉郷』ということですが、
温泉を目当てに訪れる観光客は例年の半分以下という深刻な状況ということで、
今回、温泉サムライは十津川村目指して車を走らせた。

紀伊半島の中心部にある十津川村は
山も谷も深く、前人未到の密林が広がるような自然豊かな地。
途中、日本の滝百選のひとつ『笹の滝』を訪れた。

道中、離合困難な林道を進むと
台風被害を受けたダート道は今にも崩れ落ちそうな
崖っぷちの狭隘道路(きょうあいどうろ)が続きます。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

ここではあまり詳しく書きませんが、やはり滝は気持ちいいです。
澄み切った水は冷たく、新鮮で清々しい空気はマイナスイオンたっぷり。
こんな水量の多い滝は水の流れ落ちる轟音と水しぶきが半端なくすばらしい。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

着ている服をすべて脱ぎ捨て滝の恩恵を受けたくなるは
秀逸な温泉を目の前にしたのと同様に入りたくなってしまう。

村の中心部にある村役場から南へ伸びる国道168号線をしばらく南下すると
二津野ダムによって堰き止められてできた湖が眼下に広がります。
村役場周辺に比べてここ十津川温泉街は旅館や商店が密集していて賑やかである。
元禄年間に発見されたとされる温泉は泉質:ナトリウム炭酸水素塩泉・塩化物泉で
隣にある湯泉地温泉とは全く違った泉質の温泉だ。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

訪れたのは村営の公衆浴場『庵の湯』(いおりのゆ)コチラをご紹介します。
門構えが立派な温泉入り口から二津野ダム湖畔に向って下り階段が続きます。
設営された浴舎は湖畔のすぐ近く、道路の下にあって期待が膨らみます。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

長野県にある白骨温泉公共野天風呂もこんな階段を降りたことを思い出しつつ
浴舎を目指して階段を小走りに降りてゆきます。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

豊富な源泉を利用した手湯が入り口前と
受付前には手湯と足湯も設けられ湯の街を演出しています。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

券売機で大人料金400円を支払いチケットを受付のおねえさんへ手渡します。
村営駐車場を利用した場合はその旨も伝えましょう。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

建物の脇を奥へ進むと中庭がきれいな場所に男女個別の浴室が入湯者を迎えてくれた。。
『源泉かけ流し温泉』と書かれた赤と紺の暖簾が入り口にかけられています。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

昨年の台風による水害時は屋根まですべて水没したそうだが
そんな被害を受けたとは微塵も感じさせないきれいな浴舎だ。
納戸の様な扉を開けるとどことなく秘湯感を漂わす趣。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

脱衣場内は節目の多い材木をふんだんに使用した山小屋風空間に
金属製の冷たい貴重品ロッカーが場違いのように設置されている。
旅行者には貴重品を収めるロッカーとして必需品だが雰囲気は台無しである。
しかもイマドキ100円有料というのはいかがなものか。

空調の効いた脱衣場は快適で木の香りと温泉の湯気が入り混じるアロマ空間。
樹脂製の脱衣カゴに衣服を整え浴室を仕切る引き戸を開けます。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

天井や壁、湯船はおそらくヒノキが使用された内湯は
温泉から放たれるわずかな金気や硫黄の香りが湯気と共にギュッと濃縮され
入湯者の五感を刺激してくれる。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

湯船は決して大きいものではないが、
湯口から常時源泉がかけ流され湯船の縁から溢れ消えてゆく。
見ているだけでも癒されるがここはゆっくり湯船に入湯です。

硫黄成分によるのか湯の色はシジミのお吸い物のようにわずかな白濁を基調とし、
窓から差し込む太陽光線によってきれいな笹色に輝く秀逸な湯である。
重曹成分によりやさしいツルツル感と若干の金気の香りが湯気に混じって身体を包んでくれます。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

湯船の実測温度は42.4度、注がれる湯の温度は47.9度とその絶妙な温度設定は
注がれる湯の量で調整されているのであろう。
ストレスを感じさせない優しい温泉であるが、
その温泉が持つ湯力は肌を通してひしひしと伝わり心身ともにリラックス。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

露天風呂がないので窓を開けて外の景色を楽しみます。
窓際に植えられたオカメ笹の向こうには深い緑色したダム湖が広がります。
都会では感じられない澄んだ冷たい空気が浴室内にやさしく吹き込み再度の入湯を促してくれた。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

三つしかない身体を洗うためのシャワーからも温泉が溢れ出し、
頭から浴びることによって温泉に含まれる淡い硫黄の香りや
金気に包まれ終始温泉気分に浸ることができました。

公衆浴場ということもあって
入湯後ごろ寝できるようなスペースはないが、
近くにあるコンビニの前身チックな田舎の商店で好みの飲料やおやつをチョイスし
周辺を散策するのも良い思い出となりました。

十津川温泉 庵の湯【温泉奉行所】

評価について、

甚大な自然災害から復活した十津川温泉は
以前と変わらず力強い温泉が湧き出しています。
この湯と同様、私たち人類は幾多の困難を乗り越え頑張らねばならないことを思い知った。
ガンバレ十津川村!

『庵の湯』に満点の5つ星評価したいところでありますが、
十津川温泉の全容をまだ見ぬ温泉サムライとして
暫定的に4つ星の評価としました。
もっとすばらしい温泉がまだあるはず!

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温泉の場所 十津川温泉 庵の湯の地図【温泉奉行所】
十津川温泉 庵の湯の地図【温泉奉行所】


コメント ダム湖の湖畔に佇む公衆浴場は木の浴舎に抱かれた源泉かけ流し温泉だ。
温泉の泉質

十津川温泉2・7号源泉の混合/ナトリウム炭酸水素塩泉・塩化物泉(低張性・中性・高温泉)/源泉温度2号泉53.7度:7号泉度71.0℃/成分総計0.254g毎kg/湧出量2号泉610リットル毎分:7号泉290リットル毎分/2号泉pH6.8:7号泉pH7.8/飲用可 /源泉率100%

適応性 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進、切り傷、慢性婦人病、慢性皮膚炎
営業時間
AM10:00〜PM9:00
定休日:火曜日 
料金
大人400円
子供200円
入湯料金割引情報 JAFカードで入湯料金は半額
入浴施設
男女別内湯各1
備品等 ボディソープ、リンスインシャンプー、ドライヤー、サウナなし、タオル有料
駐車場 村営有料駐車場を利用、温泉利用者は一定時間無料

連絡先

〒 637-1500
奈良県吉野郡十津川村大字平谷
TEL 0746(64)1100
アクセス 公共機関:近鉄 八木駅より奈良交通バス新宮駅行き〜十津川温泉下車(約4時間)
自家用車:西名阪柏原ICより R165〜R24〜R168経由で約3時間
お気に入り度
塩素消毒臭度  012345
公式HP 十津川温泉庵の湯のHP
温泉情報
入湯日付 2012年8月6日(月)曇り



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