(とうせんじおんせん たきのゆ)
温泉奉行所>奈良県の温泉>湯泉地温泉 滝の湯 |
日本が実効支配している地域において 一番面積の広い村として有名な奈良県にある十津川村は、 人口四千人強の過疎化が進む山間部の村である。 2011年に発生した台風12号の影響により 村の各所では甚大な自然災害に見舞われ、 道路は寸断、尊い人命も失われた。 山肌には今も生々しくその爪あとをあらわにし、 崩れた土砂は国道や民家を呑み込んで当時の悲惨な状況を髣髴とさせている。 ![]() そんな山深い観光といえば、 日本一の『谷瀬の吊橋』 世界遺産である『紀伊山地の霊場と参詣道』、 そして今回訪れた十津川温泉郷ということで、 その内のひとつ『湯泉地温泉』を訪れた。 国道168号線は新しく迂回ルートが敷設され、 ストレスを感じることなく安全に通行できるようになっている。 湯泉地温泉は十津川村の中心部にあって、 村役場から車で数分ほどで到着できるとてもアクセスの良い場所にある。 ![]() 国道から十津川を渡って数百メートル入ったところに 木造二階建ての比較的新しい建物が見えてきた。 2009年3月にリニューアルしたということで期待が持てます。 ![]() もともと旅館であった建物を改装したそうでその面影を残した外観。 民家調の入り口は建物的には2階部分に位置し、 1階部分は温泉施設とは関係のない駐車スペースか倉庫かな? ![]() 暖簾をくぐって入り口の券売機で入湯料金大人600円を支払い、 受付のお姉さんにチケットを手渡して靴を脱いで奥の浴室へと進みます。 ちなみにJAFカードで入湯料金は半額になります。 貴重品は玄関脇の貴重品ロッカーへ収めることを忘れずに。 ![]() 館内は木をふんだんに使用した好感の持てる面持ちで、 周りの森林にとてもマッチした内装は温泉気分を盛り上げてくれる。 男女別内湯入り口に紺と赤の暖簾が掛けられている。 ![]() こじんまりとした脱衣場には鍵の掛かるロッカーはなく、 脱衣かごのみの設置で他に入湯する者もなく完全に貸し切り状態。 ホンモノの静寂感の中に硫黄の香りが仄かに香り脱衣に焦りが生じます。 ![]() 内湯には公共の雰囲気を漂わせる立派な石貼りの床や壁、 湯船にも花崗岩が貼り込まれてとても立派です。 さらに、その立派な湯船には無色透明な湯が常時かけ流しで入湯者を待っていてくれる。 ![]() かけ湯するもチョット熱めの湯。 湯船の縁からは惜しげもなく湯があふれ出ています。 浴室内はすでに硫黄の香りに満たされ湯に浸かった気分になっているが、 待望の湯船にそろりと浸かります。 ![]() ザザーッと溢れ出す透明な湯はもちろんかけ流しの単純硫黄泉。 糸くず様の小さな白い湯の華が乱舞してホンモノをうかがわせる。 満たされた湯は実測温度は44.3度と熱めですが 白湯(水道水)のような熱さは感じずのんびり湯浴みできます。 ![]() やわらかい湯は絶妙のツルツル感をも享受でき、 飲泉してみるとなかなか濃厚な硫化水素臭(タマゴの腐った臭い)を感じ取ることができた。 出しゃばり過ぎることのない硫黄の香りを感じる湯は飽きることなく終始愉しめる。 ![]() 湯口から注がれる湯はとても熱く 実測温度52.7度と源泉温度に近い力強い湯が溢れ出てきます。 もちろん熱くなりすぎた湯船に加水できるよう水の蛇口もあるから大丈夫。 ![]() 身体も程よく温まったところで露天風呂へ向います。 透明ガラスが嵌め込まれた扉を開けると下へと向う木の階段が続く。 クネクネっと曲がった急な下り階段はいろんなことを連想させてくれる。 北海道の二股ラジウム温泉を連想しました。 高齢者の昇降は危険な気がした。 木の香りと硫黄の香り、山の空気が入り混じり最高のアロマな空間だ。 ![]() 屋外に出たところでスリッパが並べられていた。 そこからさらに石の階段をクネクネと降りると小さな脱衣場に到達します。 森の優しい空気に包まれ、聞こえてくるのはセミの声、水の流れ落ちる音…。 ![]() 小さな滝の側に造られた石貼りの端正な湯船はまさに『滝の湯』 透明な硫黄泉が常時かけ流しで満たされ迎えてくれます。 この夏の暑い日に谷からの涼風は京都の奥座敷「貴船の床」を連想させてくれます。 ![]() 気温は26.9度、都会の空気とは完全に違う清々しい中、 のんびりまったり露天風呂を楽しみます。 ![]() 内湯との湯の違いはないが温度が若干低めの実測42.9度。 湯船の中には湯の華のほかにもみじの葉っぱも舞っている。 ![]() 湯船からは奥行きのある展望はないが、 沢の流れ落ちる水の音は涼風を与え、 森の緑は心落ち着かせてくれる。 なにより温泉からの上品な硫黄の香りは普段の疲れを忘れさせてくれた。 ![]() 結局最後まで貸切状態での入湯でのんびりさせていただきました。 入浴後の湯冷ましもできるように畳敷きの休憩処や 軽食が摂れる食堂もあってゆっくり過ごせます。 ![]() ![]() 評価について、 京都から車で3時間、 秘湯感溢れる温泉は硫黄の香りに包まれ至極極楽気分。 自然災害に見舞われ山の斜面はがけ崩れの跡が生々しいが、 そんなことをも忘れさせてくれる秀逸な温泉に満点評価を付与させていただく。 ガンバレ十津川村! ![]() 十津川温泉郷で宿をお探しの方、 宿に直接予約するよりもじゃらんや楽天を介してする方がお安く泊まれることが多いですよ。↓ 一度お試しあれm(_ _)m |
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温泉の場所 | ![]() |
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コメント | 滝の側に造られた趣ある露天風呂は硫黄の香り漂う絶品のかけ流し温泉。 |
温泉の泉質 |
湯泉地温泉1・2号源泉の混合/単純硫黄泉(低張性・アルカリ性・高温泉)/源泉温度55.6℃/成分総計0.254g毎kg/湧出量600リットル毎分/pH8.8/飲用不可(奈良県条例により) /加水率20% |
適応性 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進、切り傷、慢性婦人病、慢性皮膚炎 |
営業時間 |
AM10:00〜PM9:00 定休日:木曜日 |
料金 |
大人600円子供300円 |
入湯料金割引情報 | JAFカードで入湯料金は半額 |
入浴施設 |
男女別内湯各1露天風呂各1 |
備品等 | ボディソープ、リンスインシャンプー、ドライヤー、サウナなし、タオル有料 |
駐車場 | あり、無料 |
連絡先 |
〒 637-1333 奈良県吉野郡十津川村小原373番地の1 TEL 0746(62)0400 |
アクセス | 公共機関:近鉄 八木駅より奈良交通バス新宮駅行き〜十津川温泉下車(約4時間) 自家用車:西名阪柏原ICより R165〜R24〜R168経由で約3時間 |
お気に入り度 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
塩素消毒臭度 | 012345 |
公式HP | 湯泉地温泉滝の湯のHP |
温泉情報 | |
入湯日付 | 2012年8月6日(月)曇り |
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