2015年山陰温泉めぐり一人旅。
出雲国、神々のふるさとは深山幽谷、
訪れる温泉は神秘的、出会う人々はみなとても親切なのです。
池田ラジウム鉱泉を拠点に向かった本日の温泉は、
三瓶山の密林を満喫できる場所にある『湯元旅館』
三瓶温泉街の宿では一番の秘境温泉だと思う。
山麓の古くからある三瓶温泉老舗の旅館街は、
後継者不足のため軒並み閉館し寂れまくっているが、
良泉豊富に湧き出る温泉を求めて訪れる入湯客が後を絶ちません。

そんな温泉街から少し離れた町外れ、
密林奥地へ伸びる林道を進んだ先にありました『湯元旅館』は
人里離れた山中にひっそり佇んでいます。

密林を縫うようにして流れる小川のせせらぐ音と
旅館の脇を流れる温泉廃湯の音が奏でる
ハーモニーはとても心が落ち着きます。

森林浴も存分に愉しめるこちらのお宿、
古き良き温泉旅館の玄関をくぐると
小柄で笑顔が素敵な美人女将が出迎えてくれた。

これぞ日本の老舗温泉旅館!
こぢんまりとした玄関口には心和むアンティーク小物が陳列され
女将さんの人柄が偲ばれます。

日帰り入浴をお願いすると、奥にある浴室まで案内してくれた。
ここは貸切風呂のみなので先客がいると待つことになるが、
手作り感たっぷりの庭を愛でつつ時間を過ごすことができる。

二つある浴室の、まずは泥湯から入湯です。
お世辞にもきれいとは言えない浴室は小さな湯船がひとつ、
湯を大量に溢れさせ迎えてくれる。

鶯色から茶色に変化のある湯は、鉄と炭酸の清涼感ある芳香が魅力的。
早速入湯してみれば、『なんじゃこれ?』そうです。
湯底には温泉と一緒に湧き出る湯泥がタップリ堆積しております。

炭酸をタップリ含んだ温泉は体中泡だらけ、
おまけにお尻もドロだらけ。
手に掬って顔や身体に塗れば泥パックも楽しめる。

実測温度は35.7度、この暑い夏場にはとても心地よい湯加減だ。
だがしかし、心地よいからといって長湯していると
炭酸効果によって身体の芯から温まり次第に汗が噴き出てきます。

続いて大きな浴室へ。
扉を開けた瞬間、洪水のように溢れ出す大量の湯は排水溝で渦を巻き、
その豪快な音に圧巻されてしばし呆然。

石垣の上から供給される源泉は壁沿いに流れ落ち、
まるで急流すべりのよう。
間欠的な湯量や気泡の吹き出しは超自然で不思議な新感覚だ。

露天風呂がないのが残念だが、
テーマパーク的温泉アトラクションで
存分に遊んだ感ある温泉をあなたにもお勧めしたい。

三瓶温泉でお泊りをお考えの方へ。
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お安くできるかも。
空室状況もWeb上で瞬時にわかる優れもの。
おためしあれ。
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